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サクラサク通信|さくら文研・代筆スタッフブログ

作家とゴーストライターの違い

2014/10/5

ゴーストライターの仕事をしていますと、人からよくこういうことを言われます。

“ホントはあなた、作家になりたかったんじゃないの?
 なれなかったから代筆とかやってるんでしょ?”


まったくハズレではないんですけど、「そうです」とは一口に言えない部分もあります。
なぜなら、自分でストーリーを考えて小説を書くいわゆる作家のお仕事と、ゴーストライターのお仕事は、似ているけれども全然ちがうものだからです。

作家は基本的に自分の気づきや着想を出発点に構想を練り、取材をし、文章を書きます。そこには多くの主観が介在し、その独自性が妙味となって市場価値となっています。

しかし、ゴーストライターは違います。ご依頼主様の意向をさぐり、知識をつけ、ターゲットを考慮し、伝達効率の最大化をはかって執筆を行うのが、求められる成果です。
市場価値はあくまでも『再現性』で、つまりそれは、ご依頼主様の意向を読者目線にエンコードする技術です。
こんな風に言うと難しげですが、代わりに書くということは、要はその人になりきるということで、語弊承知で申し上げますと、そこにはある種の「」が必要……ってことですね。

とはいえ、ゴーストライターにも作家の領分である主観の独自性が求められる場合もあります。
代筆のご依頼主様は、書いてもらいたい内容についてはどなたもエキスパートです。
ですから、その内容に近視眼的になっていることがあります。
そこに私のようなド素人の人間が独自の主観をもって介入すると、時に思わぬビギナーズラック的な気付きを示すことがあります。そんな時のご依頼主様の驚かれる顔と言ったら!

 「あ! そういう見かたもあるのか!」
 「なるほど、予備知識のない人にはそんな風に思えるのか!」
 「エエッ? そっちの方が大事?」
 「・・・・・・あれ? おどろかないの?」


と、反応は様々です。

ゴーストライターというと、影武者・裏稼業・うしろめたさといった暗いイメージが付きまとう上、名前に「幽霊」なんて冠がついているだけに、極めて怪しげに思われることでしょう。
でも実際は人様の役に立つ「いいお化け」のお仕事です。
そして、同じく言葉をあつかう「作家」のお仕事よりも、作法や心理学的効果の比重が大きい、なかなかアタマを使うお仕事なんですよ。

ゴーストライターのお仕事について、少しでもご理解をいただければうれしいです。
またお会いしましょう。

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