自分史レポート|こちら制作室
自分史や伝記をつくろうと思ったとき、一番気になるのが「ライターとの相性」です。 どんなに腕のいいライターでも、会話が噛み合わなければ満足のいく作品にはなりません。
逆に、話しやすい相手となら、ちょっとした思い出や本音まで自然に引き出され、読んでいて温かみのある一冊になります。 ここでは、ライターとの相性を見極める7つのチェックポイントをご紹介します。これから自分史や伝記の代筆を検討される方は、ぜひ参考にしてください。
相性を見る前に大前提として、ライターには総合力が求められます。
取材でご依頼者様のご意向をうかがうコミュニケーション力。そのご意向を整理し、構成化する想像力。そして読者が読み進めたくなるようにまとめあげる文章力。この三本柱が備わっていないと、いくら相性が良くても作品の質が追いつきません。
特に自分史や伝記では、思い出が断片的に語られることが多く、時系列も前後しがちです。それを正しく組み立て、読者が理解しやすい形にまとめるのはライターの腕の見せどころ。相性以前に、まず「きちんと本を仕上げる力」があるかを確認することが大切です。
そのうえで初めて、会話のテンポや安心感といった「相性」が意味を持ちます。基本の力がないと、せっかく話しても形にならない可能性があるのです。
取材で一番大切なのは、依頼者が安心して話を広げられる環境です。聞き上手なライターは、ただ相槌を打つだけでなく、適切なタイミングで感嘆したり、笑ったり、時に静かに耳を傾けます。その姿勢が「もっと話してもいいんだ」と依頼者に伝わります。
例えば、戦後の体験を語る依頼者が「もう古い話だから…」と口ごもったとします。ここで聞き上手なライターなら「いえ、ぜひお聞きしたいです。当時の空気感を教えてください」と優しく促します。すると依頼者は自分の記憶を自信を持って語れるようになるのです。
逆に聞き手が無表情だったり、メモに追われて目を合わせなかったりすると、心は閉ざされてしまいます。相性の良さを測る最初のポイントは、この聞き上手さにあります。
人それぞれ、会話のリズムやテンポがあります。早口で勢いよく話す人もいれば、一語一語かみしめるように話す人もいます。ライターの聞き方が依頼者のペースに寄り添えるかどうかで、取材の心地よさが大きく変わります。
たとえば、早口の依頼者に対してライターがゆったり構えすぎると「自分の話を理解してくれていないのでは」と不安になります。逆に、言葉を選びながらゆっくり話す依頼者に「はい、次は?」「それで?」と畳みかけると、委縮して本音を話せなくなります。
リズムが合えば雑談のように自然に話が流れ、時間を忘れるほど快適に進みます。最初の面談や取材で、「話していて疲れなかったか」を振り返ると、リズムの相性が見えてきます。
ライターの役割は単なる「情報収集者」ではありません。依頼者の人生や思いに寄り添い、ときには共感し、ときには静かに見守る存在であることが求められます。
例えば家族の死や挫折の経験は、話すのがつらい場合もあります。そのときに「もっと詳しく」と押し込むのではなく、「無理に話さなくても大丈夫ですよ」と受け止める姿勢こそ、安心を生みます。
自分史や伝記は単なる出来事の羅列ではなく「心の記録」です。寄り添えるライターかどうかは、仕上がりに直結する重要ポイントといえるでしょう。
良いライターは「聞いたことをただ書く」のではなく、そこから広がりを持たせる質問ができます。「そのとき、誰がそばにいましたか?」「音や匂いまで覚えていますか?」と問いかけることで、当時の場面が鮮明に浮かび上がります。
質問力と想像力があるライターは、依頼者が気づいていなかった物語の魅力を引き出してくれます。これは自分史を豊かにする大きな要素であり、ただの記録ではなく「読み物」として完成度を高める力です。
ライターによって文章の色は異なります。柔らかく温かみのある文を書く人もいれば、ビジネス書のように端的でシャープにまとめる人もいます。自分が望むスタイルに合うかどうかは、必ず確認しておきたい点です。
過去のサンプルを読み、「この文体で自分の物語を残したいか」を考えると、相性がはっきりします。違和感を覚えるなら、契約前に率直に伝えたほうが安心です。
初めて自分史を依頼する人の多くは「ちゃんと完成するだろうか」「途中で投げ出されないか」と不安を抱えています。ここで重要なのは、ライターの対応力です。
メールや電話のレスポンスが早いか、質問に丁寧に答えてくれるか。こうした基本的なやり取りが信頼につながります。逆に対応が遅い、説明が曖昧といった場合、制作過程でも不安が膨らみます。
「どんな小さな疑問でも安心して聞ける」という関係が築けるかが、相性を測る大きな目安になります。
最終的に残るのは直感です。理屈を超えて「この人になら人生を預けてもいい」と思えるか。これこそが最高の相性チェックです。
不思議なもので、人は安心できる相手に対しては自然と胸の内を開きます。逆に相性が合わなければ、どんなに技術が高くても壁を感じます。自分の感覚を信じて、任せられるかどうかを見極めてください。
ここまで7つのチェックポイントをご紹介しました。
これらを意識するだけで、ライター選びはぐっとスムーズになります。相性が良ければ、自分史や伝記は単なる「記録」から「一生の宝物」へと変わります。
長編原稿プラスのライターは、相性を大切にしながら取材・執筆を行っています。単に文章を作るだけでなく、依頼者と共に歩み、安心と信頼を築くことを第一に考えています。
自分史や伝記の執筆は一生に一度の大切な体験。 相性の良いライターと出会うことで、その経験はより豊かで誇れる作品となります。
あなたも「信頼できる相性」を大切にして、理想の一冊をつくってみませんか。
「長編原稿プラス」は、代筆専門「さくら作文研究所」の運営する原稿作成代行サービスです。「本を出したい」「自分を表現したい」――その想いは万人の根底にあるもの。小説のゴーストライティングを専業としていた時代から培った『原稿力』を駆使し、原稿作成と自費出版のサポートで、みなさまの夢の実現に力を尽くします。
代筆家。 鹿児島出身。広告制作を経て文章クリエイティブに携わり、2010年に小説代筆専門「小説代理原稿連合会」を設立。2014年にフリーランスとなり、「さくら作文研究所」をはじめ数々の代筆ブランドを運営する。手紙・スピーチなど短文原稿の他、小説・自分史等の長編原稿を手掛け、400件以上の受注実績を持つ。著書に『読ませる個人史のつくりかた』『創作系ゴーストライターのつくりかた』『落語随想 八世可楽解釈』などがある。
ゴーストライティングのために書影をご紹介できないのが残念でなりません。
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